2024年のパリオリンピックからブレイキンが正式競技に採用されたということは、ご存じの人も多いと思います。
では、どうやったらオリンピックの代表選手になれるのか? ここについては、実はよくわかっていない人も多いのではないでしょうか?
それもそのハズで、実はオリンピックの代表選手になるには、めちゃくちゃ複雑なルートを踏まなければなれない仕組みとなっていました!!
(実は以前、管理人も「どうやったらオリンピックの代表選手になれるのか?」という情報をまとめようとしたことがありましたが、あまりの複雑さと情報の無さで、断念していました。。)
今回、JDSF(全日本選手権)のジャッジをしているFoundnation CrewのDragonが、一緒に解説してくれている動画を紹介しますが、おそらく現段階では、最もわかりやすく説明されているものになっているかと思います!! (それでも十分複雑なのですが。笑)
パリオリンピックの代表選手になるための3つのルート
まず、2024年のパリオリンピック選手として出場できるのは、全世界で男女各16名となっています。
そして、オリンピックの代表選手になるには、大きく分けて以下の3つのルートとなっています。
①2023年の世界選手権の優勝者 1名
②2023年の大陸予選(5大陸)の優勝者 計5名
5大陸:アジア/アメリカ/ヨーロッパ/アフリカ/オセアニア
③2024年のOQSランキングの上位 10名
OQS:オリンピックイヤーに開催される3回の大会
ただし、この図を見ていただければわかるように、それぞれのルートである世界選手権、大陸予選、OQSに出場するためにも条件が設定されており、次章からは各ルートについて、もう少し詳しく見ていきます。
ルート① 世界選手権の優勝
1つ目のルートである世界選手権の優勝、これだけでもかなりハードルが高いことはご理解いただけるかと思いますが、世界選手権に出るだけでもかなりの関門があります!!
(世界選手権での優勝=実質ほぼ世界一のような気もしますが。笑)
まず、世界選手権に出場するためには、「全日本選手権の結果も踏まえ、様々な大会で優秀な成績を収めた選手が選考の上、選出され出場できる」とのことのようです。
そのため、仮に全日本選手権で優勝したからといっても、それだけで絶対に世界選手権に出場できるとは限らない、ということに注意が必要です!!
そして、世界選手権出場の選考に大きく影響するであろう全日本選手権についても、出場するためには、関門があります。
それは、「ブロック予選、japan open、パートナー大会、日本ランキングの上位者になる」ことです!!
つまり、この時点で既に日本トップレベルのBboy、Bgirlである必要があり、その道のりの険しさは想像を絶するものとなっています。。
また、全日本選手権に出場するためには、「JDSFに会員として登録する必要がある」ということも、必ず忘れないようにしましょう!!
ルート② 大陸予選の優勝
2つ目のルートは、アジア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニアで開催される各大陸予選での優勝、です!!
2023年のアジア大会は、既に先日行われており、日本のShigekixが見事優勝し、パリオリンピック代表の内定を決めています!!
日本は地域的にアジア大会となりますが、この地域には、強豪の韓国や最近メキメキと実力をつけている中国や台湾といった列強が出場するため、ここでの優勝も困難を極めることになります!!
また、1つ目のルートと同じく、誰でも大陸予選に出られるというわけではなく、「世界ランキングで上位になる」必要があります!!
そして、世界ランキングで上位になるためには、「WDSFの大会であるBreaking for Gold、Championships等で結果を残す」ことが求められます。
さらに、どうすれば「WDSFの大会であるBreaking for Gold、Championships等」に出れるのかというと、全日本選手権で優秀な結果を収めた選手が派遣される、という仕組みとなっています。
つまり、元を辿ると、1つ目のルートと同じく、まずは「ブロック予選、japan open、パートナー大会、日本ランキングの上位者になる」ことが条件となります!!
また、世界選手権に出場するためには、「WDSFに会員として登録する必要がある」ということも、必ず忘れないようにしましょう!!
(JDSFの会員とはまた別で登録が必要となります)
ルート③ OQSランキングの上位10名
3つ目のルートはOQSランキングの上位10名に入ることです!!
OQSランキングというのは、オリンピックイヤーの2024年に開催される3回の大会の結果に基づいて付与されるポイントによってランキングされるものとなっています!!
例によってこのOQSの大会に出場するのにも条件があります。
まず、OQSの大会の参加枠は40名となっており、その内訳は、
・OQSランキング(上で述べたランキングとは別のランキング)の上位14名
・ユニバーサリティー枠(政治情勢などの影響で出場できない国・地域の選手のための枠)、OQSホストカントリー枠(OQS3大会の開催国枠)、オリンピックホストカントリー枠(オリンピック開催国枠)で、計6名
・大陸予選や世界選手権の上位20名
となっています。
この40名が、3回の大会を通してポイントを競い合う形となります。
内訳の中のOQSランキングについては、ルート②と同じく、「WDSFの大会であるBreaking for Gold、Championships等で結果を残す」ことが求められます。
もうお分かりかと思いますが、そのためには、「ブロック予選、japan open、パートナー大会、日本ランキングの上位者」になり、全日本選手権に出場、優秀な成績を収める必要があるということになります。
結論
以上、複雑な3つのルートを紹介しましたが、よく理解すると各ルートは途中から分岐していることがわかります。
そのため、オリンピック選手を目指す人が、まず初めにしなければいけないことは、
・「ブロック予選、japan open、パートナー大会、日本ランキングの上位者になる」
・「JDSFに会員として登録する」
この2つです!!
正直どのルートも、想像を絶するほどに非常に困難で険しい道のりであり、ものすごく狭き門となっています!!
(BC One World Final、Battle Of The Year World Finalに出場するよりもハードルが高いかもしれません。。)
その中でもあえて1番オリンピック選手になりやすいルートがどれかと考えると、枠の数から考えて、おそらくルート③ではないかと思います。(ルート①は1枠、ルート②も大陸予選毎に各1枠なため)
そして、いずれにしてもまず初めにしなければいけないことの「ブロック予選、japan open、パートナー大会、日本ランキングの上位者になる」ためには、Bboy、Bgirlとしての実力をつける必要があるということです!!
決して、まぐれや運でどうにかなるものではありませんので、最後はやはり練習あるのみですね!!
コメント